高圧電力と低圧電力の違いは?供給方法や料金の仕組みを解説
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高圧電力と低圧電力の違いは?供給方法や料金の仕組みを解説

  1. PinTでんきは5月のご請求分(4月検針分)から料金体系が改定となっています。
    詳しくは株式会社PinTからの料金改定のお知らせについてをご確認ください。
  2. 記事記載の時期と内容が異なる場合もございますので、
    最新の料金改定はこちらでご確認ください。
  3. ご使用量によっては、各一般電気事業者(電力会社)より安くならない場合もございますので、
    ご注意ください。

電力会社との契約プランには、大きく分けて「高圧電力」と「低圧電力」の2種類があり、それぞれ契約電力の範囲や電気料金の仕組みなどが異なります。

この記事では、高圧電力と低圧電力の特徴と違い、簡単な見分け方などをご紹介。

電気料金を削減するためのポイントや見直しサービスについても紹介しているので、電気契約のプラン選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

低圧電力と高圧電力をわかりやすく解説

低圧電力と高圧電力をわかりやすく解説

電力会社から提供される電力は、その供給電圧の大きさによって「低圧電力」「高圧電力」「特別高圧電力」といったプランに分けられます。

ここでは、低圧電力と高圧電力それぞれの特徴や用途などを詳しく見ていきましょう。

低圧電力とは

低圧電力とは、供給電圧が100V~200V・契約電力が50kW未満となる電気契約のことです。

低圧電力は更に「従量電灯プラン」と「動力プラン」の2種類に分かれており、電力の供給方法が単相(2つ穴コンセント)の場合は従量電灯プラン、三相(3つ穴もしくは4つ穴コンセント)の場合は動力プランとなります。

従量電灯プランは主に一般家庭、動力プランは業務用機器などを扱う店舗・工場・オフィスなどで契約されている電力プランです。

低圧電力の詳しい仕組みについては別記事「低圧電力とは?契約内容や仕組みを知って、電気料金の適正化を図ろう!」で解説しているので、こちらも合わせてご参照ください。

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高圧電力とは

高圧電力とは、供給電圧が6000V・契約電力が50~200kW未満となる電気契約のことです。

主に中小規模の商業施設や工場、病院などで契約されており、電力使用量が大きく低圧電力(動力プラン)では不十分な場合に導入を検討します。

また更に規模の大きい商業施設・オフィスビルなどにおいては、供給電圧が20,000V~140,000V、契約電力が2,000kW以上となる「特別高圧電力」を契約する場合もあります。

高圧電力と低圧電力の違いは何?鍵となる4つのポイント

高圧電力と低圧電力の違いは何?鍵となる4つのポイント

続いて、低圧電力と高圧電力の違い・見分け方についてもう少し詳しく見ていきましょう。

契約電力の違い

契約電力とは、月々に利用できる最大電力のことです。

それぞれの契約に対する契約電力数は以下のようになっています。

契約 契約電力数
低圧電力 50kW未満
高圧電力 50kW以上2,000kW未満
特別高圧電力 2,000kW以上

また高圧電力の場合、50kW以上500kW未満が小口プラン、500kW以上2,000kW未満が大口プランという形で更に細分化されている点が特徴です。

電力の供給方法の違い

低圧電力と高圧電力では、電力の供給方法にも違いがあります。

低圧電力の場合は、電柱に設置されているトランス(電力会社の設備で柱上変圧器ともいう)で100V・200Vに変圧された電気を受電する仕組みです。

一方高圧電力の場合は、6,000Vで供給される高圧電力をキュービクル(高圧受変電設備ともいう)で受電し、その後キュービクル内で100Vと200Vに変圧して使用する仕組みとなっています。

キュービクルは高圧電力を契約する事業者側での設置・管理が必要であり、保安規定の作成や電気主任技術者の専任などが義務付けられています。

低圧電力の場合はキュービクルの設置が必要ないため、自分がどちらを契約しているか分からないという場合はキュービクルの有無で判断すると良いでしょう。

キュービクルがある場合は高圧電力、ない場合は低圧電力を契約しているということになります。

電気料金の仕組みの違い

低圧電力と高圧電力の3つ目の違いは、電気料金を計算する際の契約電力の決め方です。

低圧電力の場合、主開閉器契約または負荷設備契約の2種類から算定方法を選ぶことができ、どちらの方式で契約しているかによって基本料金の金額に違いが出てきます。

主開閉器契約 メインブレーカーの定格電流値を基に契約電力を求める方法。設置されている電力機器を一度にすべて使うわけではないケースや、日によって使用する機器が異なるケースでお得になりやすい。
負荷設備契約 使用する電力機器(契約負荷設備)の総容量に基づいて契約電力を求める方法。24時間体制で全ての電力機器がフル稼働(長時間稼働)状態となるようなケースでお得になりやすい。

低圧電力における契約電力の詳しい算定方法については、別記事「低圧電力の契約容量を計算する方法は?例を用いてわかりやすく解説」でも紹介しているので、合わせてご参照ください。

一方高圧電力の場合は、デマンド(直近の12ヶ月における使用電力の最大値)によって契約電力が決まります。

使用電力の最大値を記録するタイミングとしては、空調設備の稼働率が高まる夏季などが多いようです。

デマンドの数値が高いほど契約電力も大きくなり、結果として月々の電気料金も高くなる仕組みとなっています。

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電気料金の単価の違い

低圧電力と高圧電力では電力量料金の単価にも違いがあり、高圧電力の方がやや安い傾向にあります。

商業施設やオフィスビルのように規模の大きい施設では電気使用量も多くなるため、多少電力量料金を下げたとしても十分な利益が見込めるという点が理由のようです。

参考として、以下に東京電力の電力量料金単価を掲載しているのでチェックしてみてください。

電力プラン 電力量料金単価(1kWhあたり)
低圧電力(従量電灯プラン) 19.88円~30.57円(利用段階による)
低圧電力(動力プラン) 15.80円(通常)・17.37円(夏季)
高圧電力(小口) 16.24円(通常)・17.37円(夏季)
高圧電力(大口) 15.15円(通常)・16.16円(夏季)
特別高圧電力(20kV) 14.40円(通常)・15.35円(夏季)
特別高圧電力(60kV) 14.18円(通常)・15.10円(夏季)
特別高圧電力(140kV) 13.96円(通常)・14.86円(夏季)

電気料金を削減するには?ポイントは基本料金!

電気料金を削減するには?ポイントは基本料金!

ここからは、月々の電気料金を節約するためのポイントを解説していきます。

また電気料金の最適化に役立つサービスも紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。

基本料金削減のポイント

電気料金は以下の式で求めることができます。

<基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金>

このうち、基本料金は電力会社や契約プランによって大きな差が出るポイントのため、適切な契約に切り替えることで電気代の削減を見込める可能性が高いでしょう

また基本料金は電力の使用量によって左右されることがないため、根本的な電気代の節約に繋げられます。

低圧電力の契約見直しはミナオスにおまかせください

電力会社や契約プランの切り替えは比較的簡単に行える手法ですので、電気契約を結んでから一度も内容を変更していないという場合は、見直しを行ってみるのがおすすめです。

株式会社ミナオスでは、電気・ガス・水道・固定資産税といった各種固定費の見直し・最適化サービスを実施しています。

利用状況の調査や契約後の交渉・切り替え手続きなどは全てミナオス側で対応するため、お客様は利用明細をご提示いただくだけで作業完了となります。

固定費の節約は年間コストの大幅な削減にもつながるので、「電気代が高い」「見直し方法が分からない」とお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

まとめ

  • 契約電力が50kW未満の契約を低圧電力、50kW以上の契約を高圧電力という
  • キュービクル(高圧受変電設備)が設置されている場合は高圧電力、設置されていない場合は低圧電力という形で見分けることができる
  • 電力会社や契約プランを見直すことで、月々の電気料金(基本料金)を節約できる場合がある

これまで一度も電気契約の見直しを行ったことがない事業者さまはもちろん、二度目以降の場合でも電気料金を節約できる可能性は十分にあります。

電気使用量が多い場合は高圧電力に切り替えることで料金を安くできるケースもあるため、電気契約の選択でお悩みの事業者さはは一度ミナオスへご相談ください。

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