毎月届く電気料金の請求書には「従量電灯B」や「従量電灯C」といった契約種別が記載されていますが、その仕組みや違いはよく分かっていないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、従量電灯とはどのような電力プランなのか、その仕組みと電気料金の計算方法を解説します。
また電力自由化によって登場した“新電力”の特徴や選び方なども紹介しているので、電気料金を安くしたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
従量電灯プランの仕組みとは?
従量電灯とは、月々の電気使用量によって電気料金が決められる電力プランのことです。
電気使用量が増えるほど電気料金も高くなる仕組みとなっており、主に一般家庭や個人商店・事務所などで広く契約されています。
まずは、従量電灯として提供されているA・B・Cの各プランの特徴について詳しく見ていきましょう。
従量電灯Aとは
従量電灯Aとは、5Aを契約容量とする電力プランです。
従量電灯の中で最も契約容量が小さく、例えばアパートの共用部分(廊下・階段)の照明などを使用する方が契約するプランとなっています。
従量電灯Aには基本料金がなく、使用量に応じた電力量料金(使用量が一定未満の場合は最低料金)が請求される仕組みです。
従量電灯Bとは
従量電灯Bとは、10A~60Aを契約容量とする電力プランです。
従量電灯の中で最も一般的な電力プランで、一般家庭のほとんどが従量電灯Bを契約しています。
従量電灯Bは基本料金と電力量料金の合計額が請求される仕組みで、電力量料金については、電気使用量に応じて料金単価が変動する“三段階料金”が採用されています。
なお一部の電力会社では、60A未満の契約を「従量電灯A」と表記している場合があるので、契約プランを確認する際は契約容量もチェックするようにしましょう。(関西電力など)
従量電灯Cとは
従量電灯Cとは、6kVA~50kVA未満を契約容量とする電力プランです。
従量電灯の中で最も契約容量が大きいため、平均よりも電気使用量の多い家庭や、個人商店・事務所などで契約されるプランとなっています。
従量電灯Cも基本料金と電力量料金の合計額が請求される仕組みで、電力量料金については三段階料金が採用されています。
なお一部の電力会社では、6kVA~50kVA未満の契約を「従量電灯B」と表記している場合があるので、契約プランを確認する際は契約容量もチェックするようにしましょう。(関西電力など)
従量電灯の電気料金の計算方法とは?
続いて、従量電灯の電気料金の計算方法について詳しく見ていきましょう。
なおここでは例として、東京電力が提供している各プランの料金単価を用いて計算しています。
従量電灯A
東京電力における従量電灯Aの最低料金・電気料金の計算方法とは以下の通りです。(燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金などは割愛)
最低料金 | 235.84円 |
---|---|
電気料金の計算式 | 使用電力量が8kWh以下の場合:235.84円 |
使用電力量が9kWh以上の場合:235.84円+19.88円×(電力使用量-8kWh) |
使用量が8kWh以下であれば最低料金のみ、使用量が9kWh以上となる場合は8kWhを差し引いた残量に電力量料金の単価を乗じて計算します。
従量電灯B
従量電灯Bは契約容量ごとに基本料金単価が異なり、東京電力における各容量の料金単価とは以下の通りです。
単位 | 料金単価 | |
---|---|---|
10A | 1契約 | 286.00円 |
15A | 429.00円 | |
20A | 572.00円 | |
30A | 858.00円 | |
40A | 1,144.00円 | |
50A | 1,430.00円 | |
60A | 1,716.00円 |
また電力量料金には三段階料金が採用されており、各段階の料金単価とは以下の通りです。
単位 | 料金単価 | |
---|---|---|
電力量料金 | 1kWh | 最初の120kWhまで:19.88円 |
120kWhをこえて300kWhまで:26.48円 | ||
300kWhをこえた分:30.57円 |
そして、最終的な電気料金の計算式とは以下のようになります。(燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金などは割愛)
契約容量ごとの基本料金+19.88円×120kWh+26.48円×180kWh+30.57円×(使用電力量-300kWh)
従量電灯C
東京電力における従量電灯Cの基本料金・電力量料金の単価とは以下の通りです。
単位 | 料金単価 | |
---|---|---|
基本料金 | 1kVA | 286.00円 |
電力量料金 | 1kWh | 最初の120kWhまで:19.88円 |
120kWhをこえて300kWhまで:26.48円 | ||
300kWhをこえた分:30.57円 |
また最終的な電気料金の計算式とは以下のようになります。(燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金などは割愛)
286.00円×契約容量+19.88円×120kWh+26.48円×180kWh+30.57円×(使用電力量-300kWh)
家庭や事業所の節約術!新電力の選び方を解説
現在の電気契約が合っていないと感じる方は、契約プランが豊富な新電力への切り替えを検討してみましょう。
ここからは、新電力とはどういった事業者なのか、また新電力選びで迷ったときにおすすめの相談サービスについて解説していきます。
電気料金が安くなる?新電力とは
新電力とは、2016年の電力自由化以降に新規参入した電力会社のことで、正式には小売電気事業者といいます。
自由化以前は、全国にある大手電力会社(北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中部電力・ 関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力)とのみ契約が可能でしたが、現在は新電力を含め、自由に契約先の電力会社を選択できるようになりました。
多くの新電力会社では、大手電力会社または他の新電力から仕入れた電力を小売するという仕組みを採用しており、自社で発電設備を所有しているわけではありません。
そのため、発電設備を抱えている大手電力会社と比べ、人件費や設備コストを抑えることができ、電力プランについても大手電力会社より安い傾向にあるというのが新電力の特徴です。
新電力で迷ったら【ミナオス】へご相談ください
現在、新電力として電気事業に参入している企業は500を超えており、各企業が提供する電力プランも様々です。
膨大とも言える数の事業者・プランから自分の家庭に最適なものを選ぶというのは簡単なことでないため、基本的にはプロの見直し業者へ相談することをおすすめします。
株式会社ミナオスは、東京電力グループの会社(東電100%出資)で、電気・ガスなどの固定費の見直し・適正化サービスを提供しています。
一般的な電気料金の割引プランが「基本料金+電力量料金」に対するものであるのに対し、ミナオスでは「基本料金+電力量料金+燃料費調整額」に対する割引を行える点が特徴。
他社と比較して大幅に料金を節約できる可能性がありますので、現在の電気料金が高いと感じている方はぜひ一度ご相談ください。
まとめ
- 従量電灯とは、月々の電気使用量に応じて電気料金が課金される仕組みの電力プラン
- 従量電灯にはA・B・Cの3つのプランがあり、それぞれ電気料金の構成や計算方法が異なる
- 電気料金が高いと感じる場合は、契約会社・プランの見直しによる節約方法がおすすめ
月々の電気代は数千円程度ですが、年間で見ると大きな費用となるため、定期的な見直しがおすすめです。
ミナオスでは、電気代だけでなくガス代・水道代などの見直し・適正化も対応しているので、家計の節約でお悩み方はぜひ一度お問い合わせください。