関西電力(関電)は、大阪府・京都府・滋賀県・兵庫県などを対象エリアとする大手電力会社の1つです。
この記事では、関西電力の低圧電力に焦点を当て、電気料金の計算方法を解説します。
低圧電力(動力プラン)を安く契約するためのポイントも紹介しているので、関西電力エリアで低圧電力(動力プラン)への契約変更や新規ご契約をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
関西電力の電気料金計算式

関西電力の電気料金は以下の計算式で求められます。
電気料金=基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金
まずは、関西電力の電気料金を構成する「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の概要を確認していきましょう。(基本料金・電力量料金の仕組みについては次章で詳しく解説します。)
燃料費調整額とは
燃料費調整額とは、「燃料費調整制度」に従って算定される発電の燃料費のことで、以下の計算式で求められます。
<燃料費調整単価×電力使用量>で計算します。
燃料費調整制度は火力燃料(原油・石炭・LNG(液化天然ガス))の価格変動を電気料金に迅速に反映させるために設けられた制度で、毎月自動的に電気料金の調整が行われています。
燃料費調整制度の仕組みは以下の通りです。
- 火力燃料(原油・石炭・LNG(液化天然ガス))の3ヶ月間の貿易統計価格に基づいた平均燃料価格を算定
- 算定された平均燃料価格(実績)と基準燃料価格を比較
- 平均燃料価格(実績)が基準燃料価格を上回る場合はプラス調整、下回る場合はマイナス調整を行う
各月分の燃料費調整単価は、3ヶ月間の貿易統計価格に基づいて算定され、2ヶ月後の電気料金に反映されます。
関西電力の最新の燃料費調整単価および過去の燃料費調整単価については以下のページから確認できるので、値動きが気になる方は一度チェックしてみると良いでしょう。
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」に従って電力会社が買い取りをした際の費用を、電気料金の一部として契約者に負担してもらうためのものです。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力・地熱など)により発電された電気を、一定期間・固定価格で電力会社が買い取ることを義務付ける制度です。
再生可能エネルギー発電促進賦課金は経済産業大臣によって定められ、毎年5月分から翌年4月分の電気料金に反映されます。
2021年度の賦課金単価は3.36円/kWhとなっており、以下の計算式で算出された金額が毎月の電気料金に加算される仕組みです。
<賦課金単価×電力使用量>
過去の賦課金単価は関西電力のWebページから確認できるので、こちらも参考にしてみてください。
「基本料金」「電力量料金」の内容と計算方法を解説



続いて、関西電力の電気料金を構成する「基本料金」「電力量料金」の概要と計算方法を見ていきましょう。
ここでは違いが分かりやすいように、電力使用量が多い方向けの「低圧電力(従量電灯B)」と「低圧電力(動力)」の2つのプランを解説していきます。
低圧電力(従量電灯B)の場合
まず、低圧電力(従量電灯B)の場合を見ていきましょう。
関西電力の従量電灯Bプランは、電灯・小型機器を多く使用する方向けの電気契約プランです。
基本料金
関西電力の従量電灯Bプランの基本料金は以下の計算方法で算出します。
<基本料金=基本料金単価×契約電力>
関西電力における従量電灯Bプランの基本料金単価は396円/kVAのため、例えば契約電力が10kVAの場合は396円×11kVAとなり、基本料金は3,960円です。
電力量料金
関西電力の従量電灯Bプランの電力量料金単価は、電気の使用量によって以下のように3段階に分かれます。
| 料金単価(1kWhあたり) | |
|---|---|
| 最初の120kWhまで | 17.91円 |
| 120kWhをこえ300kWhまで | 21.12円 |
| 300kWh超過分 | 23.63円 |
例えば1ヶ月の電気使用量が1,000kWhだった場合の電力量料金は以下の通りです。(ここでは燃料費調整額を考慮していません)
- 17.91×120kWh=2,149.20円
- 21.12×180kWh=3,801.60円
- 23.63×700kWh=16,541.00円
- 2,149.20円+3,801.60円+16,541.00円=22,491.80円
低圧電力(動力)の場合
次に低圧電力(動力)の場合を見ていきましょう。
関西電力の低圧電力(動力プラン)は、業務用機器を使用する方向けの電気契約プランです。
基本料金
関西電力の低圧電力(動力プラン)の基本料金は以下の計算方法で算出します。
<基本料金=基本料金単価×契約電力×力率>
関西電力における低圧電力(動力プラン)の基本料金単価は1,078円/kWのため、例えば契約電力10kW・力率90%(力率割引5%)の場合、1,078円×10kW×95%となり、基本料金は10,241.00円です。
力率は電源から出た電力(皮相電力)のうち、実際に消費された電力(有効電力)の割合のことで、基準値(85%)を上回った場合は1%ごとに割引、下回った場合は1%ごとに割増されます。
なお、低圧電力(動力プラン)の場合は、「主開閉器契約」と「負荷設備契約」という2つの方法から契約電力の決定方法を選べる仕組みとなっており、どちらを選ぶかによって基本料金が異なります。
主開閉器契約はメインブレーカーの定格電流値を基に契約電力を求めるやり方で、以下の計算式で求められます。
<契約主開閉器の定格電流(A)×電圧(V)×1.732>
一方の負荷設備契約は契約機器の総容量を基に契約電力を求めるやり方で、入力換算・台数圧縮・容量圧縮という3つのステップを経て契約電力が計算される仕組みです。
詳しい計算過程は別記事「低圧電力の契約容量を計算する方法は?例を用いてわかりやすく解説」にて解説しているので、こちらもご参照ください。
電力量料金
関西電力の低圧電力(動力プラン)の電力量料金単価は、季節によって以下のように2種類に分かれます。
| 料金単価(1kWhあたり) | |
|---|---|
| 夏季(7月1日~9月30日) | 14.43円 |
| その他 | 12.95円 |
例えば2月の電気使用量が1,000kWhだった場合の電力量料金は以下の通りです。(ここでは燃料費調整額を考慮していません)
12.95×1,000kWh=12,950.00円
その他高圧・特別高圧プランなどもある
関西電力では、従量電灯プランと低圧電力(動力プラン)だけでなく、高圧プランや特別高圧プランなども用意されています。
高圧電力は契約電力が50kW以上のプランで、大型工場や病院、商業施設など、より電気の使用量が大きい施設で契約するプランです。
※一般向けのプランではないため、今回は説明を省略しています。
低圧電力で電気料金を安くするにはどうすればいい?



同じ低圧電力のプランでも、従量電灯プランと動力プランでは計算方法に違いがあることが分かりました。
ここからは、どちらを契約した方が電気料金を抑えられるのかという点について、実際のシミュレーションを参考にしながら確認していきましょう。
シミュレーションで確認してみると…
例として、以下のような条件で関西電力の低圧電力プランの電気料金シミュレーションを行ってみます。
- 使用期間:2022年2月
- 契約電力:10kW(≒10kVA)
- 消費電力量:1,000kWh
- 燃料費調整単価:2.03円/kWh
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金:3.36円/kWh
- 力率:90%
低圧電力(従量電灯B)の場合
低圧電力(従量電灯B)のシミュレーション結果は以下の通りです。
- 基本料金:3,960円
- 電力量料金:22,491.80円
- 燃料費調整額:2,030円
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金:3,360円
- 合計:31,841.80円
低圧電力(動力)の場合
低圧電力(動力)のシミュレーション結果は以下の通りです。
- 基本料金:10,241円
- 電力量料金:12,950円
- 燃料費調整額:2,030円
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金:3,360円
- 合計:28,581円
この結果から、低圧電力(従量電灯B)よりも低圧電力(動力)の方が、電気料金が3,000円程度お得になるということが分かります。
なお今回の結果はあくまで一例であり、月々の電力使用量などによっては低圧電力(従量電灯B)の方が安くなるケースもあります。
とは言え、電気の使用量が多い場合は低圧電力(動力プラン)の方が安くなる可能性が高いため、電気代の節約方法でお悩みの方は一度契約方法の見直しを行ってみると良いでしょう。
【まとめ】関西電力の電気料金計算方法と低圧電力



- 関西電力の電気料金は<基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金>で計算する
- 低圧電力(従量電灯B)と低圧電力(動力)のどちらで契約するかによって、最終的な電気料金に大きな違いが出る
- 電気料金が高いと感じる場合は、シミュレーションサイトを利用し、契約方法やプランの見直しを実施してみるのがおすすめ
株式会社ミナオスでは、電気料金をはじめ、ガス・水道・固定資産税などの各種固定費の見直し・最適化のご提案を行っています。
固定費を見直すことで大幅なコスト削減を実現できる場合もあるので、関西電力エリアの方で電気料金の見直しを検討されている方はぜひ一度お問い合わせください。
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